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シリーズ「リンパ浮腫」-第3回 リンパ浮腫のセルフケア

      2016/10/17

乳がんや婦人科がん、前立腺がんなど、腋窩や骨盤内のリンパ節に何らかの治療が施されるがんの体験者は、すべての患者がリンパ浮腫のリスクを負っていることになりますから、予防指導は病院の大きな役割になります。

予防指導

患者の方向けに発行されているリンパ浮腫に関する本はたくさんありますが、そのどれをとっても、必ず「日常生活で気を付けること」に多くのページを割いています。
一つ一つの注意点は確かにどれも大事なことではありますが、その量の多さに、本を読んだ患者は「私は何もしてはいけない」と感じることも少なくありません。

予防を指導するうえで、重要なことは以下の3点に集約されます。

(1) 皮膚を傷つけない(炎症を起こさない)
(2) 四肢を部分的に締め付けない
(3) 太らない

この3点を、患者の方個人の生活スタイルに合わせて注意すべき点を決めていくのが、QOLを損なうことなく予防も考えた生活につなげていくことだと思います。

これは一つの例ですが、弊社のサロンに乳がん術後のインナーの購入にみえた患者の方がいらっしゃいました。むくみはまだない患者の方です。

いろいろ伺うと、趣味がサーフィンということでしたが、本を読んだらむくみを予防するために「日焼けは厳禁」と書かれているので、もう波乗りもやめなければいけないとおっしゃって、たいへん落ち込んでおられました。

確かに日焼けは「炎症」の一つですから、むくみの大敵であることには変わりありません。しかし、私見ではありますが、フルスーツといわれるウェットスーツもありますし、水に強い日焼け止めもあります。術前は長い時間海に入っておられたでしょうが、日焼け対策を講じたうえで、海に入る時間を短くしたり、紫外線量の少ない時間帯を選ぶなどすれば、決して「やめなければいけない」ものではないと考えます。

このように、患者の方本人の「日常生活」の中で予防を考えていくことで、患者のモティベーションも高く保つことができるような予防指導が求められると思います。

スキンケア

皮膚は様々な病気を予防するうえで、非常に重要な役割を担っているといわれています。

リンパ浮腫も例外ではなく、皮膚の「保湿」「保清」「保護」は非常に重要な意味を持ちます。

皮膚のメカニズムの話まではここでは省略いたしますが、清潔に保ち、しっかり保湿し、キズなどをつけないようにすることで、炎症などを起こしにくくなり、ひいてはむくみの予防にもつながっていきます。

保湿については、医薬品でもできますし、市販品でも構わないといわれています。大切なことは皮膚の状態は年齢や環境によって大きく変化しますから、その時の状態に合わせたスキンケアをすることです。

むくみのチェックの仕方

自分でチェックする方法が様々な本に出ていますので参考にしてもらえればと思いますが、最も簡単なのは「静脈の見え方」を毎日チェックすることです。むくみ始めると、見えていた静脈が見えづらくなってきます。

上肢なら前腕の内側、下肢なら下腿のふくらはぎの部分で確認するのが、患者の方にとっては習慣づけしやすいことだと思います。

予防に有効とされる運動

米国では、乳がんの術後に「ヨガ」を行うことで、体のリカバリーに大きな役割を持つと同時にむくみの予防にも効果的であることが、すでにエビデンスとして認められています。「乳がん術後のヨガ」というものも確立されており、専門のインストラクターが存在します。

日本でもこの「乳がん術後のヨガ」を推奨する病院・医師が有り、専門のインストラクターを要請する機関も生まれました。すでに養成コースを修了したインストラクターの方もいらっしゃり、全国各地でご自身のスタジオで乳がん体験者向けのクラスを展開されています。

弊社のサロンでも毎月体験クラスを開催していますが、非常に好評です。

このほかにも、がんの術後の方向けに開発された「ストレッチ・エクササイズ」を展開している方もいます。また、ハワイではがんの術後のリハビリに「フラダンス」を取り入れている病院も少なくありません。

指導管理料について

リンパ浮腫は予防指導が重要であるという観点から、その指導について診療報酬の加点ができます。

●対象:入院中の患者(入院中に算定されている場合は、退院後の外来でも再加点できる)
●対象疾患:子宮悪性腫瘍、子宮付属器悪性腫瘍、前立腺悪性腫又は、腋窩部郭清を伴う乳腺悪性腫瘍に対する手術を行ったもの
●指導のタイミング:当該手術の属する月又は前月若しくは翌月
●指導できる者:医師または医師の指示を受けた看護師
●算定要件:下記に示す指導内容について個別に説明及び指導管理を行った場合に算定し、指導内容の要点を診療録に記載する。
●指導内容:
(1)リンパ浮腫の病因と病態
(2)リンパ浮腫の治療方法の概要
(3)セルフケアの重要性と局所へのリンパ液の停滞を予防及び改善するための具体的実施方法
(イ) リンパドレナージに関すること
(ロ) 弾性着衣又は弾性包帯による圧迫に関すること
(ハ) 弾性着衣又は弾性包帯を着用した状態での運動に関すること
(ニ) 保湿及び清潔の維持等のスキンケアに関すること
(4)生活上の具体的注意事項
リンパ浮腫を発症又は増悪させる感染症または肥満の予防に関すること
(5)感染症の発症等増悪時の対処方法
感染症の発症等による増悪時における診察及び投薬の必要性に関すること

弊社では医療スタッフが患者の方に「リンパ浮腫」についての説明をする際に利用していただけるリーフレットを用意しております。ご希望の方はhealthcare@kea-kobo.comまで、件名を「説明冊子希望」とし、本文に施設名・担当者名・所在地・連絡先電話番号を明記してメールでお申し込みください。
※冊子は医療関係者向けに作成されておりますので、一般の方のご要望にはお応えしかねます。

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